受験が近くなってきましたね。
過去問を解く人も、だんだん増えてきたのではないでしょうか。
これからは、国語(現代文)の過去問や予想問題を有効活用する方法をお話ししようと思います。
国語はセンスでも感覚でもありません。
読み方を意識しさえすれば、点数はあがります。
今回は、「今、過去問や予想問題を解き始めた時期だからこそやってほしいこと」を書きます。
丁寧に読む
受験は時間との勝負! ということで制限時間通りに解く方も多いと思いますが、まずは制限時間抜きで解いてください。
そして丁寧に読んでください。
丁寧に読むことを意識しながら、制限時間なしで解いてください。
さて、丁寧にとは、どういうことか。
「ディスコースマーカー(しかし、だから、つまり、例えばetc.)と
断定の語尾(~である(なのである)、~ねばならない、~すべきetc.)にマーキングをし、
その文章に線を引く。」
以上です。
「え、それだけ?」と思うかもしれませんが、それだけです。
線を引く意味、ある?
大ありです。
「線を引くのめんどくさい! 急いで読まないといけないのに、そんなことやってられるか!
それよりもっと効率的な成績の上げ方はないのか!」と思う人もいるかもしれません。
ですが、成績を上げるのに一番効率的なのは、「線を引く」ことなんです。
なぜだと思いますか?
線を引かなければ、あなたの記憶力に頼ることになるからです。
記憶力に頼ったらあぶない!?
記憶力の良し悪しはさておき、記憶力にだけ頼る解き方が危ういのは、
問題を解いているうちに「自分が想像したように、文章をゆがめてしまうから」なんです。
「なんか、思ってたのと違った」
「めっちゃ解けた気がしたのに、全然だった」
という経験はありませんか?
「自分が想像したように、文章をゆがめてしまっている
(書いてあったことを忘れて、新たなストーリーを作り上げてしまっている)」状態である可能性が高いです。
選択肢の文章を読んで、「そうだそうだ、こういう内容だった」と、記憶を補完してしまっているのです。
本来であれば、選択肢を読みながら「これは書いてあった、これは書いてなかった、ここは整合性があるから正解、整合性がないから不正解」と言った風に解くものですが、
記憶力にだけ頼ってしまうと、「自分の記憶に照らし合わせて、なんとなく合っているように感じるもの」を選んでしまうのです。
それを避けるためにも、線を引き、段落ごとに何が書いてあったかをまとめる練習を、今から、今すぐ始めましょう。
線を引け
丁寧に読みましょう。
本番でも、意識せずとも線を引いている状態になれるまで、線を引きながら過去問や予想問題を解きましょう。
時間のことは、今は考えないでください。
線を引きましょう。
そして線を引くのは「ディスコースマーカー」と「断定の語尾」です。
たったこれだけのことでも、国語の成績は上がります。
線引きは、受験国語の救世主なんです。
(文章:深川恵)