現代文の出題パターンは3つ
現代文(特に評論)の出題パターンは、大きく分けて次の3つに分けられます。
- ~とはどういうことか
- ~はなぜか
- なぜ~と言えるのか
これらの設問文から、出題者(大学)がどんなことを書いてほしいのか、どの選択肢を選んでほしいのかを読み取ることが重要になります。
現代文が苦手な人は、設問をさっと読み飛ばしたり、これらの違いを意識せず「なんとなく」で解いてしまったりしています。
しかし設問文は、そこに込められた出題者の意図を理解するだけで点数がのびる、とてもオイシイ情報なのです。
「どういうことか?」は解説を求めている
日常会話においても、相手の言っている意味をよく理解できないときに「どういうこと(どういう意味)?」と質問しますね。
「どういうことか」という設問文が求めているのは、傍線部(傍線が引かれていない場合もあります)の解説、つまり意味・内容の説明なのです。
この設問文の場合は傍線部に抽象的な表現や比喩表現を用いられていることが多く、それらの表現がいったい何を意味しているのかを分かりやすく説明…つまり「言い換え」てしまえばよいのです。
「どういうことか」と問われたら、意味段落から傍線部と同じようなことが書かれている文章を探し、それをもとに傍線部を別の言葉に言い換えましょう。
ちなみに、言い換えですので文末は「~こと。」と書きましょう。
「なぜか?」は理由を求めている
日常生活においても、相手の意見や言葉に対して理由を知りたいときに「なぜ?」と質問しますよね。
傍線部や傍線部を含む意味段落の因果関係…問われている部分の主張・意見や何かしらの結果が、どういう理由で導かれたのかを答える必要があるのです。
例えば、私が「最近運動を始めたのだけど、運動ってすごく大事だと思う」と言ったとします。
あなたは「なぜ(運動が大事だと思うのか)?」と疑問を抱いたことでしょう。
「運動すると疲れるお陰で、夜更かししなくて済むから」と答えた場合、「夜更かししなくて済むから」が理由となります。
このように、問われている部分の主張・意見や何かしらの結果が、どういう理由で導かれたのかを説明するのが理由なのです。
ちなみに、回答の文末は「~から。」と書きましょう。
「なぜ~と言えるのか、説明せよ」は根拠を求めている
理由と根拠は似ているようで、実は違うものなのです。
理由:言動や現象、主張・意見の原因と考えられる事柄や背景
根拠:意見・主張を補強する(客観性を持たせる)ための証拠や情報
この設問の場合、問われている部分の主張・意見を支えたり補強したりするポイント(根拠)を答える必要があります。
「なぜか?」で用いた例を使ってみましょう。
「最近運動を始めたのだけど、運動ってすごく大事だと思う」
「なぜ(運動が大事だと思うのか)?」
「運動すると疲れるお陰で、夜更かししなくて済むから」
「なぜ夜更かししなくて済むから運動が大事だと言えるのか? その根拠は?」
「夜更かしして、お昼前に起きた日はぼうっとしてしまって、勉強をする気にもなれない。問題集のノルマをクリアできていないのに、漫画を読んだりスマホを見たりして一日が終わってしまう。逆に23時に寝て6時に起きた日はノルマをクリアできるし、授業の予習もできる」
「運動が大事」という意見の根拠として、「ノルマをクリアできる」、「予習ができる」が挙げられています。
これらのお陰で、私にとって「夜更かししなくて済む」ことが大事なのだと分かりますね。これらの根拠があることによって、運動が大事だという私の意見にも納得できるのではないでしょうか。
このように、ある意見をより客観性をもたせたり、納得感を強めたりするためにあるのが根拠なのです。
ちなみにこれも、回答の文末は「~から。」と書きましょう。
まとめ
設問に注目しよう!
「どういうことか」は解説をもとめている。
「なぜか」は理由を求めている。
「なぜ~と言えるのか」は根拠を求めている。
設問に合わせた回答をしよう!