塾長の笑って天才ブログ

【現代文】わからないのは指示語のせい? 指示語を掴もう!②

「で、何の話だっけ…?」

先日、指示語を掴む重要性についてお話ししました。
今回は指示語を掴むにはどうしたらいいのか? ということについてお話します。

 

指示語を含む文を読む


指示語を掴むには、指示語の前を探すだけでは、なかなか難しいのです。指示語を含む文を読んで、何を指しているのかというヒントをつかむ必要があります。

例えば、以下のような文章があったとします。「それ」が示すものはなんでしょうか。

A 昨日、私は図書館で小説を借りた。それは珍しいことだった。私は普段、雑誌か漫画しか読まないのだ。

何が「珍しいこと」なのか? と考えたり、「それ」に指示対象と思われるものを当てはめたりしてみると、指示語の指し示す内容を掴むことが可能です。

「それ」に「小説」を当てはめてみましょう。「小説は珍しいことだった」。
あながち間違いではありませんが、これでは不十分な気がしてきます。

次に「それ」に「図書館で小説を借りた」を当てはめてみましょう。「図書館で小説を借りた(こと)は珍しいことだった」。
これなら文脈がおかしくない…その後の「普段、雑誌か漫画しか読まない」という文章と合わせて考えてみても、違和感はありません。
Aの「それ」は「私が図書館で小説を借りたこと」になります。

このように、指示語を含む文に隠されたヒントをつかんだり、実際に指示語の指示対象と思われるものを当てはめて文脈がおかしくないかを検討したりすることによって指示語の内容を把握できるのです。

 

指示内容は毎回指示語より前にあるわけではない!


ですが、もちろん例外はあります。使われる頻度はずっと少ないですが、「予告」の指示というものもあるのです。
例えば、「これは実話であるが、私はある資格試験の試験中に必ず寝てしまう。」という文章の「これ」が示すものはなんでしょうか。

「私はある資格試験の試験中に必ず寝てしまう」ですね。そしてそれが実話だ、という文章なのです。
予告、後に続く内容を先に示しておく形があることも頭に入れておきましょう。

 

まとめ


指示語を含む文を読んで、何を指しているのかというヒントを掴もう!
指示語の対象となりそうなものを実際に当てはめて、文脈がおかしくないかを確かめよう!
頻度は低いが「予告」の表現もあるので注意しよう!

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