塾長の笑って天才ブログ

数字を見よう!広島県公立高校入試は内申点重視ではない話

みなさん、こういう絵をご覧になった事、ありますよね?
ミュラー・リヤーの錯視といいます。

同じ長さの線分に矢羽をつけた場合、内向きにつけると線分は短く見え、外向きにつけると線分は長くみえるというものです。

 

この太い線は後から私がかいたものですが、こうすると長さは同じに見えます。
同じことが世の中のあちこちに存在します。

実際にやってみないとわからないこと。
○○に見えるけど実際は△△なことです。
広島県の公立高校入試選抜2がこれにあたります。

広島県公立高校入学者選抜の基本方針によると
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kyouiku/06senior-2nd-r2-nyuushi-r2-kou-r2-kou-houshin-r2-kou-houshin.html

 

A)一般学力検査
主要5教科(英数理社国)をそれぞれ50点満点、合計250点満点とし、それに2分の1をかけた点数

B)調査書

5段階評定で、主要5教科以外の保体・技家・音・美は評定点を2倍し、合計したものに3分の2をかけた点数

これらAとBを合計して合格者を決定する。

つまり、全て満点だとすると↓このようになります。

調査書130点:学力検査125点となり調査書の方の配点が高いので内申重視だと他の塾さんでは皆さんおっしゃっています。

しかし、これだけで判断してはいけません。

内申点が117点(一年生から三年生まで内申点がオール3)で学力検査が150点(オール30点)の生徒Aと、内申点が116点(一年生から三年生まで内申点が3、ただし三年の理科だけ2をとってしまった)で学力検査が152点(ほとんど30点、社会だけ32点)の生徒Bを比べてみます。

生徒A

生徒B

内申点が1劣っても学力検査で2点多ければ逆転するのです。
内申点を1アップさせるのは大変です。でも、本番のテストの2点というのは漢字の問題であったり計算問題であったり、それほど苦労なくアップできるものと思います。

さらに内申点を1ずつ減らして、学力検査を2点ずつ増やしてみると、どんどん差が広がるのです。内申点が1点下がって学力検査が2点あがるたびに0.3333333…ずつアップしていくので当たり前ですが…


さらに、学校ごとの傾斜配点(県の配点をそのまま利用するのではなくて、学校ごとに内申点と学力検査の比重を変えて決定する)もあります。
例えば、合格者の8割は成績上位者から順番に決めて、残りの2割は学力検査の点数を5倍にして判定する等があります。私の印象ではハイレベルな高校であればあるほど当日重視だと感じています。(←あくまでも印象です。各高校により違いがあるので調べてください。)

また学校別の独自問題が課される場合もあります。これも当日の学力を重視していると言えると思います。

広島県公立高校入試は内申重視ではないというのが私の結論です。

※ですが、最近の広島県公立高校入試は簡単になっています。うちの娘が高校入試に挑んだ頃は、数学は難しすぎてきっと誰も解けないだろうと言われたくらいで、誰も点数が取れなくて差がつかないと言われていましたが、今は逆に、トップ高に行く子たちにとっては簡単すぎて、差がつかないのです。ということは、やっぱり内申点を軽く見ていると痛い目にあいますよ。

判定方法としては内申重視でない方が絶対に良いのです。
内申には授業態度とか提出物とかも含まれるので、純粋に学力を見ているわけではないですものね。それに何かの理由で学校に行けなくなった子が内申点で不利になっては、才能の芽を摘んでしまうので良くないです。
授業態度が良いも悪いも先生との相性もあります。先生側にも好き嫌いがあり、それで判断されては困ります。
生徒の方も納得できない事があっても先生に意見を言うことも控えてしまうようになります。

学力の面から見ても内申点重視はダメなのです。
関東のある県では高校入試を内申点重視にしてから、トップ大学への進学率がガタ落ちしています。
ところが、その県と入れ替わりで広島県が上位に食い込んだのです。

広島県バンザイ!!

広島県は今後はもっと内申点を重視しない方向に変わっていきます。
入試の時点での学力をみるだけで十分だと私も思います。

という訳で、

広島県公立高校入試は内申点重視ではありません。

そして、皆さん、数字をきちんと見ましょう。

パッと見で反応してはいけません。

この話は、反応で生きる~ゲーム脳に続きます。

 

ブログランキングにご協力お願いします!

ポチって応援していただくと、もっとがんばります^_^
にほんブログ村 教育ブログ 塾教育へ
にほんブログ村

PAGE TOP