評論文は「読者にわかってもらうため」の文章!
自分の考えや主張を読者にわかってもらうために論理的に書かれた文章が評論文です。
筆者の文章の構造=組み立て方には一定のパターンがあります。
文章の構造を掴むことによって筆者の主張を掴みやすくなり、またパターンを知っていると、どのような形で論を進めているのかを予測することができるのです。
パターンは大きく分けて3つ。
1.言い換え(イコールの関係性)
2.対比・対立関係
3.因果関係と理由
今回はパターンの三つ目「因果関係と理由」についてのお話です。
因果関係=主張・結果と原因・理由・根拠の関係性!
筆者は自分の主張に納得してもらうために、必ずその理由や根拠を述べます。
自分の主張を言いっぱなしにしている人がいれば、「なんでそう思うの?」と理由や根拠を知りたくなりますよね。
本文を読んだり選択肢の正誤を検討したり、記述問題(理由説明問題)を解いたりする際に注意すべきなのは、因果関係を取り違えないこと…どの文章が主張・結果で、どの文章が原因・理由・根拠にあたるのかを間違えないことなのです。
因果関係のパターンは2つ!
因果関係は「原因・理由・根拠→主張・結果」もしくは「主張・結果→原因・理由・根拠」の2パターンです。
①原因・理由・根拠 → 主張・結果
傘を忘れた。 だから、びしょ濡れになった。
②主張・結果 → 原因・理由・根拠
びしょ濡れになった。なぜなら、傘を忘れたからだ。
文章の順番が前後していますが、どちらも原因・理由は「傘を忘れた」ことで、その結果が「びしょぬれになった」ことです。
もし、この文章の原因・理由と結果(因果関係)を逆転したらどうなるでしょうか。
①びしょ濡れになった。だから、傘を忘れた。
②傘を忘れた。なぜなら、びしょ濡れになったからだ。
何が何やらと思うのではないでしょうか。
簡単な文章なら因果関係が逆転していても気付くこともできますが、難解な文章の場合、意外と引っかかってしまうのです。
「傍線部と主張できるのはなぜか/どういうことか、説明として適切な選択肢を選べ」
上記のような問題を解くときに、「本文中に書いてあったかどうか」だけで判断してはいけません。
因果関係が逆転している可能性もあるため、そこを見極める必要があるのです。
まとめ
筆者の文章の構造=組み立て方は「言い換え(イコールの関係性)」「対比・対立関係」「因果関係」の3パターン!
因果関係は「原因・理由・根拠→主張・結果」もしくは「主張・結果→原因・理由・根拠」の2パターン!
解答するときは因果関係が逆転していないかどうかに注意!