塾長の笑って天才ブログ

【中学生】何をしたらいい? 古文の勉強法

中学古文は勉強方法が分かりづらい?


「古文が分からない、どう勉強したらいいのか」、「高校で本格的に勉強するのに、中学で古文を勉強する意味はあるのか」という声を耳にします。
確かに、中学で古文文法を習うことはありません。それゆえに「わかりづらい」と感じる人がいるのも仕方がありません。

中学古文は、高校古文で文法を習う際に驚かないためのジャンプ台。
古文文法に挑む前に、まずは古文独特のルールを知ることが重要なのです。

 

今日は中学古文を勉強する際のポイントについてのお話です。

 

古文独特のルールを理解しよう!


古文の読解に重要な独特のルールは次の3つです。
歴史的仮名遣い」、「主語・助詞の省略」、「係り結び」です。

1.歴史的仮名遣い

古文で使われている仮名遣いのことを「歴史的仮名遣い」と言います。

歴史的仮名遣いは大きく分けて以下の6つです。
(1)は・ひ・ふ・へ・ほ → わ・い・う・え・お
例:あはれ → あわれ、 かは(川)→ かわ

(2)ゐ・ゑ・を → い・え・お
例:をとこ(男)→ おとこ

(3)助動詞などの「む」→「ん」
例:いかがはせむ → いかがわせん

(4)連母音の長音化

・ア列音(-a) + 「う(ふ)」 → オ列長音(-o u)
例:まうす(申す)→ もうす

・イ列音(-i) + 「う(ふ)」 → 「〇ュウ」(-yu u)
例:うつくしう(美しう)→ うつくしゅう

・エ列音(-e) + 「う(ふ)」 → 「〇ョウ」(-yo u)
例:てふてふ(蝶々)→ ちょうちょう

(5)「くわ・ぐわ」→「か・が」
例:くわし(菓子)→ かし

(6)「ぢ・づ」→「じ・ず」
例:もみぢ(紅葉)→もみじ

2.主語・助詞の省略

古文には省略が多いのです。特に主語は、最初に書かれた後は省略して書かれない場合が多いのです。

人名や人を示す言葉(帝、中宮など)が出てきたら目印をつけ、「誰の言動を表しているのか?」、「誰と誰の会話なのか?」を意識して読むようにしましょう。

主語の省略は敬語の有無や内容によって見分けることも可能です。
出てきた敬語が尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれなのかを見極め、誰に対する敬語なのかを意識してみましょう。

また、助詞もよく省略されます。
例:竹取の翁といふ者ありけり。→ 竹取の翁という者「が」いた。

このように「~が」、「~は」、「~を」、「~で」のように、主語や目的語を示す働きを持ったものを助詞と言います。
古文を読む際は、助詞を補いながら読むと内容を掴みやすくなるのです。

 

3.係り結びの法則

係り結びの法則とは、強調・疑問・反語などを表す古文独特のルールです。
「ぞ・なむ(なん)・や・か・こそ」が係助詞で、これらが使われると結びの形が連体形や已然形に変化します。

ぞ・なむ(強調)、や・か(疑問・反語)→結びの形が連体形に変化
こそ(強調)→結びの形が已然形に変化

例:あやしうこそものぐるほしけれ。(徒然草・序段)
(何とも言いようがないほど夢中になってしまうのである。)

この「こそ」が係り結びです。
「けれ」は形容詞シク活用「ものぐるほし」が係り結びの影響で已然形に変化しています。

係り結びの法則をもとに単語の活用や意味を考えるプロセスは、高校で古文文法を習う際に非常に重要です。
中学生の時点でしっかり理解しておきましょう。

 

まとめ


中学古文を理解するための古文独特のルールは3つ!
1.歴史的仮名遣い。仮名遣いを直すルールを覚えよう!
2.主語や助詞などの省略。人物や人物を表す言葉を意識して、省略された主語や助詞を自分で補いながら読んでみよう!
3.係り結びの法則。「ぞ・なむ(なん)・や・か・こそ」を見つけたら、単語の活用や意味を意識してみよう!

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