漢字だらけで難しい、中国語みたい…
漢文に苦手意識をもってしまうのは、ずばり漢文が外国語だからなのです。
ですが、考え方を変えてみましょう。
外国語だからこそ、現代文ほど難しい内容が問われることはありません。
特に共通テストはそうです。
漢文は国語の中でも短期間で習得でき、その上安定的に点をとれる科目です。
しかし勉強法がイマイチ分からない…ということで、古文と同様後回しにされがちです。
漢文は文章問題だから…ということで、まず漢文の文章題を解くことから始めてしまう方もいるかもしれません。
ですが、それでは漢文の成績はのびづらくなってしまうのです。
今回は漢文の勉強法のお話です。
漢文のコツ 大前提:古文の勉強も同時にやること!
漢文を理解する上で、古文の勉強は欠かせません。
なぜなら、漢文を読む際に重要となる文法である「句法」は、古文の助動詞を理解しているかどうかが重要になるのです。
例えば、漢文で「A使B」という文章があったとします。
これは「AヲシテBセシム」という意味の句法です。
「セシム」は「サ変動詞の未然形の活用語尾+使役の助動詞」であるということを理解していれば、「A使B」を「AにBさせる」と現代語に訳すことが可能になります。
このように、漢文の句法は古文文法を理解していることが大前提なのです。
漢文のコツ その1: 返り点を理解する
返り点とは、漢文を日本語のように読むための記号です。
返り点には「前後の文字をひっくり返して読む」、「ある文字を一旦飛ばして、後から読む」などの意味があり、それに従うことで日本語のように読むことができるのです。
高校の漢文で習う返り点には「レ点」、「一・二点」、「上・中・下点」、「甲・乙・丙点」の4つがあります。
これら4つの返り点のルールを覚えましょう。
漢文のコツ その2: 句法を覚える
句法は漢文の文法のことで、入試でよく問われる重要な部分です。
句法の基本は「否定」、「使役」、「受身」、「疑問・反語」の4種類です。
これらの形と送り仮名(読み方)、意味を覚えることが重要になります。
句法をきちんと覚えることで、漢文の意味を掴むことが可能になるのです。
漢文のコツ その3:漢字の勉強
漢文には、漢字一文字で、訓読する際には二度読む特殊な文字「再読文字」というものがあります。
再読文字は、「未」、「将」、「且」、「当」、「応」、「宣」、「須」、「猶」、「由」、「蓋」の10種類です。
これらの形と送り仮名(読み方)、意味を覚えましょう。
再読文字以外に、漢文にも頻出の単語があります。中には現代語とは異なる意味を持つものもあります。
例えば「左右」。方向である「ひだり・みぎ」のことを想像してしまいがちですが、漢文においては「側近の家臣」という意味があります。
古文単語に比べると、漢文の頻出漢字はずっと少ないです。
頻出漢字が掲載されている問題集や単語集を使って、漢字の読みと意味を覚えましょう。
漢文のコツ その4:読解練習
句法と単語の基礎固めの後は、その知識を用いて実際に長文を読むことが重要です。
リード文を読んで時代背景や登場人物を掴んだら、本文の登場人物を意識しながら読み進めましょう。
全ての文章を正確に訳す必要はありません。
句法や単語の知識を使って大まかな意味を掴み、どういう事が書かれている文章なのかを読み取りましょう。
「句法や単語の知識を用いて登場人物や主語を掴む」、「話の流れを掴む」というのは、読解でしか身に付きません。
句法と単語を固めたら、問題集や過去問を解いて読解練習をしましょう。
まとめ
漢文の成績アップには古文文法の理解が重要!まずは古文文法の基礎を固めよう!
まずは読解の基本となる返り点、句法を覚えよう!
次に頻出単語を覚えつつ読解練習をしよう!句法・単語の知識を用いて登場人物を把握し、文章の大まかな内容を掴もう!