「自分の考えなんて言われても…」
小論文は自分の考えを筋道立てて説明するものです。
小論文が書けないという悩みの多くが「そもそも、自分の考えというものが無い」なのではないでしょうか。
今回は小論文を書く上で必要な「自分の考え」を持つ方法をお話します。
入試現代文の問題文を利用すべし!
大学入試の小論文において、独自性を出せれば(その上で独自の意見、論拠を与えられるのが)一番良いのですが、なかなかうまくいくものではありません。
出題された問題に対応できるような独自の体験を持っていたり、独自の意見を持っていたり…なんてことは不可能だからです。
考えを論ずるだけの独自の題材を持っていない場合に有効なのが、「高度性=レベルの高い意見」なのです。
「レベルの高い意見なんて無理!」とお思いの方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、実は高度性を身につける良い方法があります。
レベルの高い意見を読み、それを理解した上で、自分の言葉にして書いてしまうという方法です。
入試現代文の問題は「レベルの高い意見を読む」という点で、とても便利な題材なのです。
「自分の考え」とは
誰もが全ての事を自分で考えだしているわけではありません。
もちろん自分がこれまで経験してきたことをもとに考えた事はあるでしょう。
しかし、多くが人の意見を借りていたり、またさまざまな意見を組み合わせていたりするものなのです。
そしてもともとは誰かの考えであっても、それを自分の言葉で言えるようになったとき、それは自分の考えであると言えます。
そして「組み合わせ」の仕方が独自性を持つ場合もあるのです。
まずは誰かの考えに触れてみる。そうする中で感じた「何か」を言葉にする。
こうすることによって、「自分の考え」が生まれてくるのです。
入試現代文を読んでみた後は…
まずは入試現代文の問題を解きましょう。
このとき、接続詞や文の構造を捉えながら筆者の論理(=筋道)を辿り、筆者がどのような事を言っているかを答えることを意識しましょう。
自分の考えを持ち出してはいけません。
その後、問題文を読む中で納得した事や反感を覚えた事があればそれを書き出しましょう。
そして「どこに納得した/反感を覚えたのか」、「なぜ納得した/反感を覚えたのか」を小論文の形式で書き出してみましょう。
もしこのとき、自分の言葉で書き出すことができているのであれば、それはもう既に立派な自分の意見であり、また十分な高度性を有していると言っても過言ではないのです。
まとめ
「自分の考え」がないのなら、まずは誰かの考えに触れてみよう!
効率よく他人の考えを吸収できるのは入試現代文! 問題を解き、その中で考えた事を書き出す練習をしてみよう!