そもそもメディアリテラシーとは何か?
正しい情報・真実を見極める力=メディアリテラシーではない
数年前からさまざまな情報に溢れ、誤った情報や偏った意見、デマなどが問題視されていますね。
「正しい情報を得る力」や「真実を見極める力」、「デマに惑わされない力」を身につけることの重要性も高まっています。
こういった話題の中で、「正しい情報を得るために、真実を見極めるためにメディアリテラシーを高めよう」といった意見を見かけることがあります。
ですが実は、メディアリテラシーを身につけたところで見極められるようにはなりません。
メディアリテラシーは、情報の正しさや真実を見極める力ではないからです。
(メディア論で一番に学ぶのがコレです。)
ざっくり説明すると、メディアリテラシーとは【メディアの特性を理解し、どう使いこなすか】。
難しい言い方をしましたが、要は「誰かにメッセージを送るとき、どのメディアを使うのがよいか」を考える力のこと。
「なんだそれ?」と思うかもしれませんが、実はあなたも日頃からこの力を使っているのです。
誰もが【メディアリテラシー】を活用したことがある!
誰かに謝るとき、告白するとき、SNSに投稿するとき、あなたはどうする?
例えば誰かに謝らないといけないとき、こう悩んだことはありませんか?
「LINEで謝るだけで大丈夫? 直接会うか、電話で謝った方がいい?」
誰でも経験したことがあると思うのです。
例えばバイトや仕事で誰かにたくさん迷惑をかけられたとき、LINEで謝られると「軽いな」「本当に迷惑をかけたと思ってるのかな?」と感じませんか?
直接会って謝られた場合どう感じるでしょうか? 相手に対する印象が全然違うと思いませんか?
「告白するときはLINEと電話、直接会うの、どれがいい?」も、
「このネタはfacebookよりもXの方がウケはいいかな?」も同じ。
メディア(電話、メール、LINE、各種SNSなどなど)によって、
自分や相手の情報・メッセージの受け取り方・読み解き方が どのように変化するのかを理解すること、
それぞれのメディアが持っているクセを理解することがメディアリテラシーなのです。
正しい情報を得たいなら知識・情報を増やすべし
一次情報に触れることが大事
もちろんメディアリテラシーは大切です。
メディアリテラシーがあれば、「SNSでウケるネタをあえて使ったのだな」「わざと拡散されやすい言い方にしたのだな」と判断することができます。
ですが、正しい情報を得たりデマに振り回されたりしたくないのであれば、メディアリテラシーよりもその話題に関する知識・情報の方が重要なのです。
政治であれば政治の知識
国際問題(ロシア・ウクライナ、イスラエル・パレスチナなど)なら歴史や国際関係などの知識
感染症や病気なら生物学や免疫学などの知識
それぞれの知識や情報を増やすことが重要なのです。
(そして賛成・反対などいろんな人の観点を知ることも大事です。片方の情報・意見だけを集めていては偏ってしまいます。)
知識・情報を得ようとするとき、一次資料(原典)に触れることが大切です。
誰かがSNSで言っていたことをそのまま信じたり、「英語の論文だから」と読むのをやめて誰かが日本語訳したものをまるっと引用したり…。
こういうことをしていては、情報を見極める力は身につきません。
「〇〇が言っていた」「〇〇が書いていた」みたいな情報は意味がありません。
なぜなら歪められていたり一部だけ紹介されていたり、一次資料が英語などだった場合は誤訳されていたり…なんてことが当たり前だからです。
政治なら政治、国際情勢なら歴史や国際関係、医療なら医療という風に、さまざまな意見・観点から知識や情報を得て、自ら一次情報に触れることが大事なのです。
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たとえ一次情報が英語であったとしても、ひるむことなく挑める力を身につけることができるのです。
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